第10回   地方万歳!!

「この建物はなんだ?」
「アクセル刑事が後ろ手に手錠をはめられたまま連れ込まれた警察署だッ!」


「違う。これは市役所だッ!!」・・・・・・

そうです。
右のイタリアルネッサンス様式の建物は、1932年に建てられたビバリーヒルズ市の市役所です。

見えている玄関は西側玄関で、“ビバリーヒルズ・コップ”(1984年)という映画の中ではエディー・マーフィー演じるデトロイト警察のアクセル・フォーリーは、この玄関の方から連れ込まれます。

彼が建物を見上げた時の、

『(デトロイト警察署と比べて)めちゃくちゃキレイじゃん!』

という心の声が聞こえてきそうですね。

その声が下条アトムさんか山寺宏一さんかは、みなさんにお任せします。

とにかく、それくらい美しい建物ですね。


“ビバリーヒルズ・コップ”といえば、週末の興行成績で、“タイタニック”(1997年)の十五週連続1位というとんでもない記録に抜かれるまで、ダスティン・ホフマンの“トッツィー”(1982年)と並んで十三週連続1位という最長記録を持っていた大ヒット映画です。

この映画によってE・マーフィーは大スターの仲間入りを果たし、“ビバリーヒルズ・コップU”が公開された1987年、なんと26歳という若さでチャイニーズシアター前に手形&足型を残したのでした。

ところで、“ビバリーヒルズ・コップ”の中で彼が、
「ローリングストーンズ誌の記者のオレを泊めないのか?マイケル・ジャクソンに言ってやるッ!」
と騒いだ結果、スイートルームに泊まらせてもらった、あのホテルの撮影にはL.A.のダウンタウンにあるミレニアム・ビルトモア・ホテルが使われています。

それで思い出しましたが、“ビバリーヒルズ・コップV”(1994年)で撮影に使われた遊園地は、L.A.からは車で北へ五時間半ほども離れているサンノゼの、その郊外のサンタ・クララにあるパラマウント・グレート・アメリカという遊園地です。
これは、“ビバリー〜”を製作したのがパラマウント・ピクチャーズで、グレート・アメリカが92年からパラマウント・コミュニケーションズ傘下になっている、つまり同系列の遊園地だからですね。
グレートアメリカには、“トップガン”や、“クロコダイル・ダンディー”といった、パラマウント製作の映画のタイトルにちなんだアトラクションがあります。

L.A.郊外のサンタ・クラリタにあるシックス・フラッグス・マジック・マウンテンに、ワーナーブラザーズ製作の映画にちなんだ、“バットマン”や“スーパーマン”、“リドラーズ・リベンジ”(“バットマン・フォーエヴァー”(1995年)でジム・キャリーがリドラーという敵役を演じてましたね)といった名前のアトラクションがありますが、こちらは80年代にワーナー・コミュニケーションズがシックス・フラッグスの経営者となったからです。
その後、98年にワーナーはシックス・フラッグスを手放していますが。

余談ですが、マジック・マウンテンには今年もまた新しい絶叫マシーンが登場します。
その名も・・・‘TATSU’

何だと思いますか?

‘竜’のことですよ。

日本的な物や事柄や言葉が微々たるブームとはいえ、絶叫マシーンの名前は、
‘たつ’よりは、‘DRAGON’のほうがそれらしいと感じるのは、
きっと私の感覚が日本的だからでしょうね。

それならば、ここはひとつアメリカ的な感覚を養うため、逆説的に色んな物を日本語で呼ぶことにしましょう。
ビバリーヒルズは、‘ビバリー丘陵’になりますね(すると、‘丘陵族’で有名なあれは、‘六本木丘陵’です)。

そんな傾向(Trend)に習い、こちらにお越しの際はみなさん、どんどん日本語を使ってください。
そうそう。
戦慄な乗り物(Thrill Ride)が好きな人は是非とも、‘六本の旗の魔法の山’に行ってくださいね。

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よだ ゆきお

大阪生まれ。“スター・ウォーズ 帝国の逆襲”が公開され、初めてそこにヨーダが登場した時には周りの悪友達に、「ヨーダ、ヨーダ」とおちょくられて、いい気分はしなかったが、今はアメリカ人から、“Yoda, Yoda”と、名前を覚えてもらいやすいが為にいい気分をしている根っからの映画大好き男。